2006年03月22日

夢をつかむイチロー262のメッセージ編集委員会著『夢をつかむイチロー262のメッセージ』

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 昨日、WBCで日本はキューバに圧勝し、ついに初代世界チャンピオンに輝いた。


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 野球は嫌いじゃなかったけど、巨人に松井がいなくなってからほとんどナイター中継を見なくなっていたから、中継を最初から見たのは本当に久しぶりでテレビにかじりついて野球を見た。だから、イチローが試合に先立っていろいろなことを言っていたのを知ったのもこのときである。
 アジア・ラウンドを前にした2月21日にイチローが発した「むこう30年。日本には手が出せない。そんな感じで勝ちたい」と言ったと聞いたとき、思わずよく言ったと思った。この言葉を韓国は挑発と受け取ったらしいが、私に言わせれば、勝負事である。政治じゃないのだ。このくらい言ったっていいじゃないかと思う。日本人が発する一言一言に目くじらたててクレームをつける方がおかしい。
 イチローはこの本(ぴあ刊)で似たような言葉を発している。
 「勝負の場で力の差を見せつけるのがいちばんです。/野球に限らず何でも実力の差を見せてしまえばいいと思います」と。
 アジアの国々を見下しているのではない。野球に限らず、勝負事に関して言っている言葉だと思うのだ。それをすぐ政治的要因に結びつけてしまう国民性に問題があるのではないかと思う。もちろんそんな風にナーバスになっているところは分からない訳じゃないけど・・・。

 こんな訳でこのWBCを盛り上げたのやっぱりイチローだったんじゃないかと思う。これだけのことを言い放ったのだから、韓国との試合で2連敗してしまったとき、「僕の人生において一番屈辱的な日でした」というのも、よく分かる。韓国との試合に負けたとき、イチローが吠えたところが映されたけど、まさしく本当に悔しかったに違いない。
 だから3度目の韓国戦どうしてもリベンジしないとならない。イチローが同じチームに3度負けるわけにはいかないと言えば、「そうだろう、そうだろう」とうなずいちゃう。だから俄然力が入って3度目の韓国戦で俄然テンションが上がって、応援モードになる。 韓国戦とき、どうしても出かける用があって、かみさんが買い物をしているときに私はテレビ売場に行って、中継を見ていた。まさしくこんな感じである。

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 韓国に6-0で勝ったときイチローが「勝つべきチームが勝たなくてはいけない。そのチームが僕らだと思ってました。今日負けることは、日本のプロ野球にとって大きな汚点を残すことと同じですから、最高に気持ちいい」と言ったときまさしくそうだろうと思った。この日、イチローが打席に立つたびに地鳴りのような大ブーイングが浴びせられたけど、試合後のインタビューでイチローはそのブーイングに対して、「ああ、もう、大好きだね、最高!もうちょっと強いブーイングの方がよかったね。今日はちょっと足りなかったね」と言い放つのはさすがである。イチローはこの本で言っている。

 「プレッシャーのかかる感じはたまりません。/ぼくにとっては最高ですよね。/ものすごく苦しいですけど」

 またこうも言っている。

 「『達成できないのではないか?』という逆風、最高です。/『がんばれ、がんばれ』という人がいるより、僕は、/『できないでいてくれ』という人がいる方が熱くなる」

 言っておくけど私は韓国に恨みなどない。

 キューバ戦の時は墓参りに行かなければならなかったから、車の中でラジオで中継を聞き、早めに切り上げ、家に帰ってテレビで中継を見た。1点差に追い上げられたとき、「これはやばい!」と思ったが、ここでもイチローが追加点を入れるヒットを放ち、思わず「よ~し!」手を打つ。

 今回ほどイチローの発する言葉が気になることはなかった。だからこの本を読んで今までのイチローの言葉を感じたいと思ったのだ。以下この本に書かれているイチローの言葉で「さすが!」と思われるものを書き出してみる。

 「第三者の評価を意識した生き方はしたくありません。/自分が納得した生き方をしたいです」

 「自分のプレイに驚きはありません。/プレイそのものは自分の力の範囲内です。/第三者からこれだけの評価を受けたことに驚いています」

 「自分のやっていることは、/理由があることでなくてはいけないと思っているし、/自分の行動の意味を、必ず説明できる自信もあります」

 「ひとりの人間のできることは、かぎられています」(「世の中の流れに乗って、なにかを変えるきっかけを作ることはできたとしても、ひとりの力で世の中を変えることは無理です。ぼくもかつては自分の力を過大評価していました」)
 「誰かを勇気づけようとしたのでもなく、自分を満足させようとした結果、/世の中の人に、なにかを感じてもらえて、たのしんでもらえたわけです」

 「いい評価のほうに惑わされたくありません。/いつまでも初心では、それは成長してないともいえますから」

 「ぼくは常に自分にプレッシャーをかけてきましたし、/どんな状況でも動揺することはあまりないはずです」

 「やれることはすべてやったし、手を抜いたことは一度もありません。/常にやれることやろうとした自分がいたこと、/それに対して準備ができた自分がいたことを、誇りに思っています」

 「苦しいことの先に、あたらしいなにかが見つかると信じています」

 「力を出しきることは難しですよ。/苦しくて、苦しくて、倒れそうになります。/でも、それをやめてしまったら終わりです。プロの資格はなくなりますね」

 「自分のしたことに人が評価をくだす、それは自由ですけども、/それによって、自分を惑わされたくないのです」

 「プレイを見るだけで、なにを語ろうとしているかわかる選手は、かっこいいと思います」

 と、イチローらしい言葉がふんだんに書かれている。しかし、やっぱりことをなした人間の言葉は重みがある。
 この本を読んでいて、ちょっと元気が出た。落ち込んだときなど読む本としていい本だ。

評価
★★★★

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