2006年09月10日

阿部謹也さん死去

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 今朝の朝刊に阿部謹也さんが4日の日に亡くなったという訃報が載っていた。思わずえっ!と、絶句する。まだそんな歳じゃなかったはずだと思い新聞を読んでみると71歳だという。急性心不全だ。
 私は阿部さんの著作が大好きで、新しい本が出れば必ず買って読んでいた。特に『ハーメルンの笛吹き男』にはかなり衝撃を受けて、なるほどこんな考え方もあるんだと目を開かされたものだ。
 その民衆の姿をできる限り生き生きと描く著作は、他の歴史書では顧みられなかったみずみずしさがあった。それまでの歴史が上段から視点で描かれたのに対して、中世ヨーロッパの民衆はどんな生活をしていたのか、そこから中世ヨーロッパの社会史を構築していく阿部史観にものすごい魅力を感じていた。
 その民衆への視点が日本にも向けられ、「世間とはなにか」に及んで、阿部さん独自の日本文化論?を展開していった。

 セミナーで阿部さんがたくさんのカードを引っ張り出し、講義をしていたのを思い出す。たぶんそのカードには講義の内容の資料がたくさん書かれていたのだろう。それを見てなんだかものすごくかっこよく見えた。いろいろな資料から抜き出されたことがそこには書かれているのだろうと思ったのだ。
 これからの著作も楽しみにしていただけに、非常に残念である。心よりご冥福をお祈りします。

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