2007年01月19日

北尾トロ著『怪しいお仕事!』

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 私がトロさんをネットの古本屋さんとして初めて知った。その関係のトロさんの本を2冊読んでいる。それらの本を読んでトロさんの経歴を知り、本業がルポライターであることを知った。しかもちょっと変わったテーマを追うライターだと知った。で、ちょっと読んでみたいと思い、トロさんの著作4冊を文庫本で購入した。今回その第一弾だ。
 この本(新潮文庫)の親本は多分昔あった三才ブックスの「裏モノ」シリーズの1冊じゃないかと思う。(確信はないが・・・)
 人には他人には言えない趣味や欲望があって、それを逆さにとって商売にしている人たちがいる。当然公に出来ないから、裏家業となる。その分リスクは大きいけど、儲けも大きい。ハイリスク、ハイリターンってやつだ。
 この本はそうした怪しい職業?で生計を立てている人達を追っている。悪徳興信所、競馬予想会社、競馬の予想屋、カギ師、野球賭博師、幽霊ライター、「車で融資」の金融業者、お寺売買のコーディネーター、ポーカー賭博屋、ヌード撮影の仕掛人、必殺掲示人、寝室覗き屋である。これらの裏職業の実態を読んでいると、人生の裏を垣間見られる。触れられたくないところを見てしまうので、大きな儲けともなる。またやりようによっては悪徳業者にもなれる。まっとうな人間がする商売ではないけど、こういう人たちを必要とするかたぎの人間もいるから、こうした虚業が成りたつわけだ。けれど下手をすれば手が後ろに回る商売でもある。
 だから競馬の予想屋が言っているが、「悪いことを長いこと続けている人間ならわかることだけど、悪いことって腹八分でやめないと必ずパクられたり痛い目に遭うことになるんだ。腹一杯まで欲張ったヤツって、みんな消えているしね」とどこが潮時か分かっているところが面白い。というより、どこか虚しさが漂っていて、しかもこうした家業に就いていると神経がずたずたになるのか、引き時をいつも考えているようにも思えた。読む方へぇ~と思うより、虚しさだけが残っただけであった。

評価
★★

書誌
書名:怪しいお仕事!
著者:北尾 トロ
ISBN:9784101282510 (410128251X)
出版社:新潮社 (2006-04-01出版) 新潮文庫
版型:286p 15cm(A6)
販売価:499円(税込) (本体価:476円)

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