2007年06月22日

リリー・フランキー著『美女と野球』

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 この本はブックオフで見つけた。今は河出文庫でも出ているはずだ。でもこの本は悪いけど、老舗の新潮社や文藝春秋からはたぶん出版されないだろうと思った。河出書房だから出版されたのではないか思っちゃった。
 確かに大笑いできる。電車の中で読んでいると笑いをこらえるのが大変だった。とにかく話は下ネタがほとんどで、しかも表現がストレートだから、ちょっと女性には勧められないかもしれない。でも、あまりにもストレートだからか、それともリリーさんの文章の性格からか、話は陰湿で暗い感じが一切せず、むしろあっけらかんとして、乾いた笑いであった。たまにはこういうのもいいかもしれない。
 あとがきによると、この本はリリーさんのデビュー作であったらしいのだが、出版が遅れて、3冊目に出版されたらしい。
 ここにはオカンこと、リリー・ママンキーの話がいくつか出てくる。オカンが近所の潰れた貸衣装屋さんからもらってきたイベント用のタキシードをリリーさん元へ大箱の段ボールで送ってきた話。オカンがガンになり、手術前にハワイに行ったこと。手術後、病室から手鏡を通して見えるライトアップされた東京タワーの話。オカンがみんなで花札を楽しんだ話。など、あの『東京タワー』で出ていた情景がここにもある。
 全体的にふざけた感じで書かれているけれど、人や物事に距離をおいて見ていることがわかる。リリーさんのスタンスは極めて常識的で、まじめだ。今回は揮発性の笑いを楽しんだ。


評価
★★★


書誌
書名:美女と野球
著者:リリー・フランキー
ISBN:9784309263564 (4309263569)
出版社:河出書房新社 (1998-11-20出版)
版型:236p 19cm(B6)
販売価:1,365円(税込) (本体価:1,300円)

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