2007年10月20日

DS文学全集

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 新聞によると、任天堂の携帯ゲーム機のニンテンドーDS(ニンテンドーDS Liteを含む)が約348万台も売れているらしい。(このデータは総合ゲーム雑誌「ファミ通」に協力する全国3500店のゲーム機やゲームソフトの3月26日から9月23日(26週間分)までの売り上げデータをもとに、エンターブレインが集計したもの)もちろんダントツである。さもありなんと思う。ちなみにPSP(プレイステーション・ポータブル)は約107万台だという。
 ヨドバシに行くと、DSのソフト、周辺機器がかなり充実しているのを見てもわかる。面白いのは客層である。DSの方はいい大人、それこそおばちゃんまでせっせとソフトを見繕っているけれど、PSPの方はいわゆるアキバ系のリュックをしょった、うさんくさい奴がたむろしている。ハードゲーマーという感じの奴だ。
 で、私はいい大人なので、今回DS文学全集をポイントで買った。さすがマリオだけしか持っていないんじゃまずいと思っていたので、今回このソフトに飛びついたわけだ。テレビのCMを見て、かなり興味を持ってしまったのだ。
 早速家に帰ってから、ソフトをブッチと差し込んで、電源を入れてみると、最初このソフトの使い方が出てくる。ふむふむと納得しながら、収録作品を見てみる。おお、すごい!100冊というか、100作品がラインアップされている。

001 羅生門 芥川龍之介
002 地獄変 芥川龍之介
003 奉教人の死 芥川龍之介
004 杜子春 芥川龍之介
005 藪の中 芥川龍之介
006 トロッコ 芥川龍之介
007 河童 芥川龍之介
008 或阿呆の一生 芥川龍之介
009 カインの末裔 有島武郎
010 生まれいずる悩み 有島武郎
011 或る女 有島武郎
012 外科室 泉鏡花
013 高野聖 泉鏡花
014 婦系図 泉鏡花
015 夜叉ヶ池 泉鏡花
016 野菊の墓 伊藤左千夫
017 蠅男 海野十三
018 東京要塞 海野十三
019 海底軍艦 押川春浪
020 老妓抄 岡本かの子
021 玉藻の前 岡本綺堂
022 金色夜叉 尾崎紅葉
023 夫婦善哉 織田作之助
024 死者の書 折口信夫
025 子をつれて 葛西善蔵
026 檸檬 梶井基次郎
027 城のある町にて 梶井基次郎
028 父帰る 菊池寛
029 恩讐の彼方に 菊池寛
030 藤十郎の恋 菊池寛
031 俊寛 菊池寛
032 「いき」の構造 九鬼周造
033 牛若と弁慶 楠山正雄
034 武蔵野 国木田独歩
035 牛肉と馬鈴薯 国木田独歩
036 出家とその弟子 倉田百三
037 耳無芳一の話 小泉八雲
038 五重塔 幸田露伴
039 無惨 黒岩涙香
040 蟹工船 小林多喜二
041 堕落論 坂口安吾
042 桜の森の満開の下 坂口安吾
043 夜明け前 島崎藤村
044 次郎物語 下村湖人
045 古事記物語 鈴木三重吉
046 瀧口入道 高山樗牛
047 日本三文オペラ 武田麟太郎
048 富嶽百景 太宰治
049 走れメロス 太宰治
050 斜陽 太宰治
051 人間失格 太宰治
052 オリンポスの果実 田中英光
053 蒲団 田山花袋
054 黒髪 近松秋江
055 狂乱 近松秋江
056 あらくれ 徳田秋声
057 縮図 徳田秋声
058 不如帰 徳富蘆花
059 山月記 中島敦
060 李陵 中島敦
061 土 長塚節
062 吾輩は猫である 夏目漱石
063 坊っちゃん 夏目漱石
064 草枕 夏目漱石
065 三四郎 夏目漱石
066 門 夏目漱石
067 彼岸過迄 夏目漱石
068 行人 夏目漱石
069 こころ 夏目漱石
070 明暗 夏目漱石
071 ごん狐 新美南吉
072 手袋を買いに 新美南吉
073 花のき村と盗人たち 新美南吉
074 新版 放浪記 林芙美子
075 セメント樽の中の手紙 葉山嘉樹
076 夏の花 原民喜
077 たけくらべ 樋口一葉
078 にごりえ 樋口一葉
079 学問のすすめ 福沢諭吉
080 浮雲 二葉亭四迷
081 いのちの初夜 北條民雄
082 美しい村 堀辰雄
083 風立ちぬ 堀辰雄
084 病牀六尺 正岡子規
085 注文の多い料理店 宮沢賢治
086 オツベルと象 宮沢賢治
087 よだかの星 宮沢賢治
088 風の又三郎 宮沢賢治
089 銀河鉄道の夜 宮沢賢治
090 セロ弾きのゴーシュ 宮沢賢治
091 伸子 宮本百合子
092 ヰタ・セクスアリス 森鴎外
093 雁 森鴎外
094 阿部一族 森鴎外
095 山椒大夫 森鴎外
096 最後の一句 森鴎外
097 高瀬舟 森鴎外
098 少女地獄 夢野久作
099 蠅 横光利一
100 機械 横光利一

 これだけの作品を2,660円で買えるとはすごい(私の場合ただなのだけれど)。しかも親切にそれぞれの作品にはあらすじがついていて、まずはこれを読んで、興味がわいたら本文を読んでねといった感じだ。しかもあらすじもしっかりしてそうだ。
 収録されている作品のうち、もちろん読んだものもあるし、話の内容を知っているものもあるが、案外読んでいない作品が多い。これを全部読んだら結構すごいことじゃんなんて思ったりしている。タッチペンを左から右へずらすとページがめくれる。それが本当にページをめくっている感じなのがちょっと感心しちゃった。しかもニンテンドーWi-Fi コネクションを使えば、更に作品がダウンロードできるという。
 ふと思い出したのだけれど、最近文庫の目録を数社分手に入れて、眺めていたら「電子文庫パブリ」の目録も収録されていた。要は品切れの文庫本をダウンロードしてパソコンで読むというやつだ。もちろんダウンロードした作品はお金がかかる。お金はともかくとして、ちょっとパソコンの画面で本を読むというのは大変だ。しかしDSを端末として使うことで、もっと手軽に本が読めるんじゃないか。DSがどれだけ普及しているのか知らないけれど、わずか6ヶ月で約348万台も売れているのだから、かなりのユーザーがいるんじゃないかなんて思う。だったら余計にこれを使わない手はないんじゃないか。ゲームばかりやっていないで、たまには秋の夜長、DSで読書なんていいと思う。そういう意味でこのDS文学全集の企画は面白い。版権の切れた文学作品をこうして安価に提供してくれるなんてすばらしい!
 そして思うのだ。本屋さんがこのソフトを扱っているのだろうかと。ゲーム屋さんだけじゃなくて、このソフトは本屋さんも扱うべきなんじゃないかと思う。本というものに作品を読むこと以外に付加価値を求める人もいれば、世の中には読むという行為にメディアにこだわらない人もいる。こうした文学作品を読むことができるものなら、本屋さんは積極的に取り込んでいかないと、ますますじり貧になるような気がする。書店組合もどこかの5万か6万もする新しい世界文学全集をセットで売ることばかり推奨しないで、こういう新しいことに目を向けるべきだ。いい加減、何とか売り上げを伸ばそうと手近なセットものに手を出すのはやめるべきだ。
 私はもう一つ欲しいDSのソフトがある。それは「山川出版社監修 詳説世界史B 総合トレーニング」である。

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 先日お茶の水の丸善によったら、レジのカウンターにこのソフトが置いてあった。さすが丸善と思った次第だ。
 ところでこのDS文学全集には中経出版と出てくる。なんだ中経出版とは?もしかしたら中経出版がこのソフトの監修をしたのだろうか?私の場合、秋の夜長、本を読んだり、DSで文学作品のあらすじを読んだり、マリオやったり、ノートパソコンをいじったり、あるいは野球のクライマックス・シリーズをセ・パ両方見たり、結構忙しい。

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