2008年03月07日

阿刀田高著『左巻きの時計』

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 更に続いて阿刀田さんのエッセイを読む。この本は夕刊フジに掲載されたエッセイというかコラムを一冊の本にしたものらしい。まぁ夕刊フジというくらいだから、おじさまの好きな下ネタ、男と女、セックスの話が全体にちりばめた感じになっており、今まで読んできたエッセイとちょっと趣が異なった感じであった。内容が落ちた感じになっている。
 たとえば、「五パーセントの科学」というエッセイでは、白雪姫の継母の「鏡よ、鏡、世界で一番美しいのは、だれ」というあの文句から、鏡というものは五パーセント実像よりよく映す傾向があるのではないかと阿刀田さんは考える。というのは鏡を見るときは、無意識のうちに自分でよい顔を作ってみているはずだからというのだ。だから実像は鏡を見ているときより、五パーセントぐらい下がっているはずだという。
 そしてここから話が波及し、男性の“いちもつ”の話になる。通常自分自身の“もの”を見るときは、真上から真下へ視線を送って眺めている。自分の“もの”を横から見ることは不可能だ。従ってこういう見方をすれば、当然実際の長さより短く見える。
 ところが他人様の“もの”はトイレや銭湯などで、横から垣間見るわけだから、実際の長さに近いものになる。だから人様の方が・・・・となるわけだ。
 そこで阿刀田さんは「顔は五パーセント引き、ペニスは五パーセント増しがよろしいのである」という結論を出す。

 ということで、この本全体がこんな感じである。なるほどね、とくすくす笑えるのである。お酒の席でここで披露される話をすれば、案外おもしろいかもしれない。


評価
★★


書誌
書名:左巻きの時計
著者:阿刀田 高
ISBN:9784101255071 (4101255075)
出版社:新潮社 (1986-05-25出版) 新潮文庫
版型:329p 15cm(A6)
販売価:入手不可

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