2009年05月09日
半藤一利著『幕末史』
この本はペリー来航から西南戦争までの通史である。あとがきによるとこの本は市民講座みたいところで半藤さんが話されたものをまとめたようである。前作の『昭和史』はかなり面白かったので、今回も多少期待したのだけれど、内容に目新たらしさがなかった。
案外こんなもんである。前作が面白かったりすると、ついつい今回も、と思うのだけれど、前作に力を注ぎすぎているからか、あるいはネタが尽きてしまっているのか、二作目が面白いというのはなかなか難しいようである。そのため普段私は本を読むときは、何か気になる文章があれば、そのページに付箋を貼っておくのだが、今回は一枚も貼ることなく終わってしまった。ある程度幕末から明治の知識のある人ならこのくらいは語れるじゃないかと思う。
それと著者の勝海舟好きが高じてしまって、それほど必要もないだろうに、至る所で「勝海舟は・・・」と出てくる。確かに江戸城無血開城の最大の貢献者だから、このとき前後は海舟の記述はあってもいいけれど、それ以後はいらないような気がする。「勝っつあんは・・・」なんて言われちゃうと、いささか辟易してしまう。
それとよくあるでしょう。歴史の先生が自分の専攻したところ、あるいは興味のあるところを長々と語りすぎ、結果最後は急ぎ足になってしまい、時間不足のため、簡単に触れるしかなくなちゃうやつ。今回も西南戦争までというけれど、そこなどは簡単にしか触れられていない。海舟もいいけれど、もう少しうまい時間配分をして、西南戦争も詳しく語って欲しかったなと思った。
評価
★★
書誌
書名:幕末史
著者:半藤 一利
ISBN:9784103132714
出版社:新潮社 (2008/12/20 出版)
版型:477p / 19cm / B6判
販売価:1,890円(税込)
- by kmoto
- at 12:06
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