2009年11月01日

三浦しをん著『まほろ駅前番外地』

2009_11_01_01.jpg


 この本が出たことを知ったときは、すぐ読みたいと思っていたのだが、あいにく読んでいる本があったので、今日になってしまった。あの多田便利軒の続編となれば、読みたくもなる。ただ悲しいことに詳しい内容は覚えていないが、とにかく面白くて大笑いしたことだけはよく覚えている。
 ちなみに自分のブログで検索してみると、前作を読んだのは3年前だ。3年前読んだ本の内容を忘れちゃうのもどうかと思うけれど、まぁそれだけ私の頭が老化していることなのかもしれない。幸いこうして読んだ本をブログでその感想を書き込んでいるので、検索さえすれば、当時のことがすぐ思い出せるので有り難い。早速当時書き込んだ内容を読んでみた。
 私はこの本を前作の続編と書いたが、実は続編とは違う。読んでみると、なるほど今回は、前作で多田便利軒に仕事を依頼した人の関係者の話であることがわかる。だから“番外地”と名をつけたのだろう。でも依頼者と違う視点で多田便利軒の多田や行天の姿が描かれていて、それはそれで面白かった。
 本の帯にも前作の登場人物のスピンアウトストーリーと書いてある通り、前作と同じ登場人物であっても話が別の方面のジャンルへの展開していく。そんなもんだから私は読んでいるうちに前作の依頼主や関係者の名前を思い出し、そうそう、そうだったと思いながら読んでいた。それはそれで結構楽しかった。こういう本の読み方も出来るんだなと感じた次第だ。
 私としては、地元のやくざである星とちょっと頭が温かい感じの女子高生(今風の女子高生はこんな感じなのかもしれないが)の清海との関係がアンバランスでおかしかった。その清海が携帯の充電を忘れたり、持ち歩くのを忘れたりするものだから、便利屋の多田が清海と連絡を取るのに、星の携帯に電話をかける。ちょうどその時星はやくざとしてとりこんでいるところなので、電話を取った星が「べーんーりーやぁあ!」と怒鳴るあたりは、間が悪いというか、何でやくざの星の携帯に便利屋の多田の名前が登録されているのか、おかしくて仕方がなかった。
 今回は笑いだけでなく、多田や行天のちょっと悲しい過去の部分も話の中でのぞいていて、これからどうなるのかなと思わせるところもあって、もしかしたらもう少し話が続くのかなと思わせる。私としてすぐにとは言わないけれど、もう何年かしたらその後の話が読みたいなと思う。でもシリーズものにして、話が陳腐になるのも、もったいないから(外の作家の作品でいくつも知っているので)、適当なところ話が終わるのがいいな。だってせっかく面白く、好きな物語なので、余計にそう思うのである。
 
 今回も前回同様まわりくどい感想など何もいらない、ただ単に物語を楽しんだ。笑ったり、おっ、どうなるんだと思ったり、気がついたら本が終わっていた。
 ということで、私もくどいことは書きません。ただ面白い。それだけです。私だっていつも堅苦しい本ばかり読んでいるわけじゃありませんって。いろいろ考えるのも好きですが、いつも小難しい感じでいられませんって。実はこういうのが大好きなのです。こういう話が楽しめるから本が面白のです。ハイ・・・。


評価
★★★★


書誌
書名:まほろ駅前番外地
著者:三浦 しをん
ISBN:9784163286006
出版社:文藝春秋 (2009/10/15 出版)
版型:286p / 19cm / B6判
販売価:1,575円(税込)

trackbacks

trackbackURL:

comments

comment form

(どんなことがあっても、本が好き にはじめてコメントされる場合、不適切なコメントを防止するため、掲載前に管理者が内容を確認しています。適切なコメントと判断した場合コメントは直ちに表示されますので、再度コメントを投稿する必要はありません。)

comment form