2005年10月18日

サァー本屋さんへ行こう?

 本屋の店員を辞めてもうすぐ半年近くなる。相変わらず本のこと、出版界のこと、書店のことなど、いろいろ考える。本屋を辞めて残ったものは、そんな未練みたいな気持ちと腰痛だけだ。
 この腰痛、最近の長雨で少々痛む日々を送っている。こんなものまで引きずる必要性なんかないんだけど、こればかりはどうしようもない。

 毎年1回行っている大腸の検診も無事に終わり、詳しい結果は後日分かるが、とりあえず画面上は問題がなさそうと言われ一安心だ。
 この検診、とにかく鬱陶しくてしょうがない。検診の前日お昼から「クリアスルー」というふざけた名前の検査食を食べないといけない。要するに検査の当日に大腸にものがあってはならないので、消化のいい、しかも便として残らないものを食べるわけだ。前日の昼と夜がこの検査食で済まし、8時以降は何も食べちゃいけないし、寝る前は1リットルの水で下剤を飲む。翌朝起きていきなりトイレに何度も駆け込むはめになる。
 検査は空になった大腸にバリウムを入れ(肛門からです。この検査をするまでバリウムとは飲むものだとばかり思っていたが、それだけじゃないんですね)、しかも空気を入れてふくらまされるから、おなかが張って仕方がない状態で、上を向いたり腹這いになったり、横になったりと上下、左右と位置を変えて、何枚もレントゲンを撮られる。
 何とか検査が無事に済むと、まずはトイレに駆け込み、おなかに入った空気をとバリウムに出ていただくことにする。もちろんその後また下剤を飲んで、おなかの中のバリウムを出すことになる。そのためその日は1日中トイレとお友達の状態。
 天候不順が、腰痛を生んでいることは書いたけど、気分も大腸の検査もあったこともあって、非常にブルーな気分でいる。
 本も『ローマ帝国衰亡史』の9巻が読めずにいて、落ち込んでいる。気分転換に違う本を3冊続けて読んで、リフレッシュしたので、再度『ローマ帝国衰亡史』に取りかかろうと考えている。

 ところで、書店組合から、CDが送られてきて(お店はなくなっちゃったけど、組合費は払っているから、まだ組合員なのです)、「音楽CD」制作・趣意書なる紙も入っていた。

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 読んでみると、昭和61年には日書連の組合員が12,935名いたのが、今年の8月には6,843名減少し、えらいことになっていると嘆く一方、今年の7月に「文字・活字文化振興法」が制定されたことで、10月27日を「文字・活字文化の日」が作られたらしい(これ祝日じゃないよね?)。それを記念して、「書店からの熱い思いを込めて『サァー本屋さんへ行こう!』という音楽CDを作ったから、BGMとしてお店で流してくれということらしい。
 で、実際聞いてみた。思わず唖然とする?!「なん、なんだこれ?」こんな安っぽい歌をお店でかけろという組合幹部の神経を疑っちゃう。だいたい本屋でかけるBGMじゃないだろう。これはスーパーでよくかかっていた「さかなさかなさかな~さかなを食べると~」と同じじゃないか。絶対におかしい。まず間違いなく大書店で雰囲気のある本屋では絶対にBGMとしてかけられる音楽じゃない。(こんなのガンガンかけらたんじゃたまらない。)場末の子供相手の本屋ならともかく、少なくとも全国の組合員に配って、全国展開するもんじゃない。こんなことに夢中になっていたら更にひどいことになりそうだ。
 歌詞もひどい!NHKのうたのおにいさんが作って歌っているのだが、ちなみにその歌詞を書いてみると以下の通り。

「サァー本屋さんへ行こう!」
作詞=よしもとももたろう/坂田おさむ
作曲=坂田おさむ

サァー本屋さんへ行きましょう
本屋さんへ行きましょう
本屋さんで待っている きっと答えが待っている

流れる雲に 乗ってきたよ
青い空の想い出を抱いて子供達の笑い声は
どこから来たの どこへ行くの

だから 僕らは 理由(わけ)を探している
風の行方をみんな探している

サァー本屋さんへ行きましょう
本屋さんへ行きましょう
本屋さんで待っている きっと答えが待っている

 もういいでしょう!ここに書いていて恥ずかしくなっちゃう。全く本屋の組合は何を考えているのか?本気で全国展開でこれをかけさせようとしているのか、本音を聞いてみたいもんだ。仮にこれが「だんご三兄弟」みたいに大ブレイクしても、子供達が本屋に来てくれて、どんどん本が、あるいは児童書が売れるとでも本気で思っているのだろうか?本をさかなと同じレベルで考えちゃう思考回路はもう末期的としかいいようがない。あぁ~、悲しいなぁ・・・。

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