2005年12月12日
目録を開く
2~3年前にインターネットで古本を買った古本屋さんから毎年自分のところにある古本の目録を送ってくれる。この目録かなりしっかりしたもので、B5版の総ページ数が366ページもある。しかも今年は表紙、裏表紙ともカラーになっていて、これは結構お金がかかっていると思われる。しかも送料もかかるわけだから、何だかただでもらっていては申し訳ないほどである。
その目録のページをぱらぱらめくっていて思った。そういえば最近目録に目を通さなくなったなぁと。
昔は各出版社の出版目録や文庫、新書の目録を何社か持っていた。だいたい1年1回ほど新しい版が出るので、それを差し替えて持っていた。その目録を見るのが大好きであった。特に本屋で仕事をし始めたときなどは、自分の知らない本がたくさんそこにはあって、ページをめくるたびにどんな本なんだろうと思ったものである。あるものは読んでみたいとさえ思ったものである。
所詮本屋の店頭に置ける本などたかがしれている。まして私が働いていた本屋など小さなものだから余計である。当然知らない本がたくさんあった。それをカバーしたのが目録であったような気がする。今はインターネットで検索が簡単にできるシステムがあるから本を探すにもそれほど苦労がいらないが、ちょっと前までは、お客さんから注文などで本を調べないとならないときは、ぶ厚い日本書籍総目録や問屋の検索システムで電話を使って問い合わせていた。後は本屋さんの知識がものを言う時代であったのだ。それに当時の本屋さんには本のことを詳しく知っている店員が一人くらいは必ずいたものであった。それが最近はブックアドバイザーなんてしゃらくさい名前の付いた担当者を置いている大手書店があるけれど、たぶんそんな奴らは、パソコンの端末の使い方を知っているだけで、長いこと本に直に触れてきた人間じゃないだろうと思われる。そんな奴らに本のアドバイス受けて、何を教えてくれるのだろうと思う。昔は書店員が全員ブックアドバイザーでったのだ。それも汗水流しながら、本に触れ、棚に入れ、配達し、お客様がレジに持ってきた本をカバーし、そして返品伝票を手書きで本を手にしながら書いたから、身をもって本のことを知り得たのである。又自分たちもお客様と一緒になって本を探した。これら目録を何冊も見て、探したものであった。ある意味各社出している目録は書店員の教科書であったかもしれないと思う。
今はさっきも書いたけどインターネットで検索が簡単にできるから、それはそれで便利なのだけど、時にはこうして実体のある目録をぱらぱらめくってみるのもいいもんです。ページを手で実感しながら、そこに紹介されている本のことをあれこれ想像するのは最高である。
- by kmoto
- at 05:02
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