2006年11月01日

喫茶店

 神田の古本屋を歩いて、欲しい本が1冊でも見つかれば、必ず近くの喫茶店に入って、買ったばかりの本の包みをといて、本を眺めながらコーヒーを飲むのは至福の時だった。古本屋巡りをはじめて間もない頃は、結構欲しい本がゲット出来たので、神田に行けばこんな時間を過ごした。
 でも、だんだん探している本が絞られれば、それが稀覯本まではいかないけれど、あまり古本屋に流通していない本ばかり残ってしまい、最後の方は空振りが多くなってくる。もちろん今みたいにネットが普及していなかったから、足で探すしかない時代であった。でもそれが楽しかった。又、歩き回って疲れて、一服するために喫茶店に入るのが好きだった。
 私はコーヒーが好きである。でもコーヒーの種類にはこだわらない。というより基本的に鈍感なのでよく分からないのがホントのところである。モカがいちよう好きではあるが、これがモカですと言ってくれないと分からない。モカ特有の酸味が好きなのだが、違うコーヒーを出されてこれがモカですと言われれば、多分そのまま信じてしまうだろう。味覚音痴なのだ。

 いつの頃からコーヒーを飲み始めたのだろうか。思い出せば、多分高校時代だろう。よく授業を抜け出して、喫茶店で仲間と入り浸っていたから、その時からコーヒーを飲んでいたような気がする。(「いちご白書」の歌と同じだ)
 高校を卒業してせっかく大学に入ったのに、馬鹿みたいにすぐ辞めてしまい、その後しばらくして又大学に入ろうと思い、予備校に通ったけど、ほとんど近くの喫茶店に入り浸っていた。
 大学に入っても、事務局の前の掲示板の前に立って友人を見つけては、一緒に近くの喫茶店に入った。
 今は本当に喫茶店が少なくなった。そして自分も一服するためにコーヒーを飲む場所をスターバックスとかドトールとかヴェローチェしか入らなくなってしまっている。でもいつもなんか昔と違うなと思うのだ。確かにスタバにしてもドトールにしても、ヴェローチェだって雰囲気作りは凝っているけど、変に明るい。そして私はいつも長居できないほど、すぐいらだちを覚えてしまう。要するに今風になじめなくなっているのかもしれない。
 新橋の本屋でアルバイトをしたとき、近所にあった亜露馬という狭い喫茶店。マスターにいつも優しくしてもらった。仕事を辞めたとき、一度手紙を書いて、返事をもらった。
 予備校時代、授業にでないで、入り浸っていた喫茶店。名前は覚えていない。いつも日替わりランチを食べていた。自分の成人式の日も予備校に来ていて、この喫茶店のテレビで各地の成人式の模様を苦々しく見ていたのを思い出す。
 大学時代に暇さえあれば行っていた喫茶店。これも名前を忘れた。そして新小岩の西友の屋上にあった喫茶店。高校時代、かみさんと二人で入った。そのほとんどがなくなってしまっている。

 今日も仕事帰りにヴェローチェによって、本を読んでいたのだが、ふとこんなことを思ったので書いてみた。

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