2007年07月04日

人生いろいろ

 新幹線のN700系という新車両がこの7月からデビューしたらしい。でこのN700系は新大阪まで2時間25分とそれまで2時間30分かかっていたところ5分短縮するらしい。うん?たった5分だけ?と思ったのは私だけだろうか?思わず、

だから何だって言うんだ!


 たとえ5分短縮したところで、新大阪で改札に迷ったり、乗り換えがスムースにいかなかったら、あっという間に5分なんかたってしまうじゃんと思うのだ。5分短縮できて恩恵を受けるのは、トリックの幅が広がる、鉄道ミステリーの西村京太郎さんあたりじゃないかなんて思う。
 まったくそんなことなどどうでもいいと思う人間である私には、その良さなどわからないけど、鉄道マニアには新型車両はたまらない魅力なのだろう。例によってカメラを持って撮影しているマニアの面々が新聞に載っている。

 鉄道マニアといって思い出すことがある。昔大手町のお店で働いていた頃、いいおっさんのお役人でキ印的鉄道マニアのお客がいた。この人当時出ていた「鉄道ファン」、「鉄道ジャーナル」、「鉄道ピクトリアル」というマニア雑誌を定期購読されていた。まぁ、マニアだから当然なのかもしれないが、この雑誌の新しい号が出ると、朝一で地下にあった売店の我が店に下りてくる。一体仕事はどうしているんだといいたくなるくらい、決まって下りてくる。
 また仕事柄出張も多いらしく、仕事のついでか、ついでに仕事をしているのか知らないが、とにかく出張となると、電車の写真を撮りまくってくる。その写真をお店で見せてくれるのだが、こっちはまったく興味がないから、撮ってきた新車両の写真などうれしそうに見せられても、なんて言っていいのかわからないので困ったものであった。
 そして手に取った新しい号の雑誌の状態を調べまくるのだ。少しでも雑誌の角が折れていたりしたら、大変で、ほかのものと取り替えさせられる。確かに手垢でよれよれになった雑誌など買いたくないけれど、元々お店に出す前に定期雑誌を先に取り置きしておくのだから、きれいな状態の雑誌である。だけど配送の過程で時には角が潰れてしまうこともある。まして小さな店で、マニアしか売れない雑誌だから部数もわずかしか来ない。数冊ある中から一番状態のいい雑誌を持って行くのだけれど、時にはその客の意向に沿う雑誌がないときもある。そんなときは今月はいいやなんて言われる。あるいはとりあえず買ってはくれるのだけれど(もちろんツケで)、あとで出版社まで直々訪れて、取り替えてもらうことさえする。 当時は前任者のお客をそのまま引く継いでいたので、腹はたったけれど、素直にその客の言うとおりしていた。今ならきっと「ふざけるな!」と言ってけんかしちゃうだろう。
 悪い趣味じゃないとは思うけれど、自分の趣味を嬉嬉として押しつけられるほどたまらないものはない。仕事だから話につきあっているけれど、そうじゃなければすぐお引き取り願う。
 そのとき以来、自分の趣味や好みなど他人様にうれしそうに言うもんじゃないと自戒している。でも、こうやってブログを公開しているじゃんと言われそうだけれど、少なくとも自慢話は慎んでいるつもりだし、本を読むことを惹け開かしているつもりはない。もちろん押しつけもしていないつもりだ。この本はいい本だから是非読むべきなんて絶対に言いたくない。たまたま本を読むことが好きで、読んだ感想を公開しているだけで、ただそれだけである。
 幸いブログは興味がなければ見なければいいし、それができるからいいと思う。それに自慢できるほどのことなんか書いちゃいなし・・・。
 でも、この新聞の記事に載っているマニアの顔はかなりうれしそうだ。前の首相が「人生いろいろ」とよく言っていたのを思い出した。確かにそうだ。

trackbacks

trackbackURL:

comments

comment form

(日々是好日 にはじめてコメントされる場合、不適切なコメントを防止するため、掲載前に管理者が内容を確認しています。適切なコメントと判断した場合コメントは直ちに表示されますので、再度コメントを投稿する必要はありません。)

comment form