2008年04月23日

激変秋葉原

 秋葉原の筑波エックスプレスの駅入り口にAKIBA TOLIMというビルがまたできた。その四階にbook1stができたというので行ってみた。私はbook1stという名前の本屋にはいるのは初めてだ。しかし最初に感じたのは、なんか狭いお店だなとということであった。そこに迷路のような感じで背の高い棚を置かれている。ビルの入り口は健康的に明るいのに、中は今はやりの“癒し”に徹しているのか、またそうすることでちょっと格調高く見せるためか、わざと照明を落としている。たださえ通路も狭いところに、棚の威圧感もあり、本が見にくい。またこんなに死角を作っちゃうと、万引きやり放題じゃないか。隣には都内最大と宣伝しているブックオフもできるから大丈夫なのだろうか?
 またデザイン的に見栄えがいいものだから、本を面陳列し、表紙を見せる方法で棚に並べられている。これも最近のはやりのようで、書泉さんもここのところやり始めている。ただ書泉さんの方はあまりかっこよくない。本の表紙を見せる陳列方法は、全体がきれいに見えて、はじめてきれいに見えるものだが、元々本をつっこんでおく棚だから、面陳列をすると一部隠れてしまう。まして下の棚など屈まないと見えない。それに棚が貧相に見える。実際昔の棚の方がボリューム感があった。
 さて、book1stである。迷路のような店内を歩いてみたが、とてもじゃないが本を探す気になれなかった。まだオープンしたばっかりだからか、仕方がないのかもしれないが、この地域にどんな本を置いていいのかわからないから、まんべんなく置いてみたという感じがしてしまう。たとえばジュンク堂みたいなスペースを持って、何でも置いてあるぞ!というならともかく、このスペースじゃただ無個性になってしまう。もう少し的を絞って個性的な本屋にしないといけないんじゃないかなんて思った。せめてオープン前に市場調査をするべきだったのではないかなんて思った次第だ。
 ということで、さっさと店を出て、階下の無印良品の方へ行った。
 ビルを出てみると、秋葉原も若い女の子が多くなったなぁと思った。サーティーワンのアイスクリーム食べて、キャッキャ言っている姿など、一昔前には想像もできなかった。そういえばリュックを背負ったオタクちゃんの姿も見えないな。たぶんここじゃ彼らも居づらいのだろう。
 この駅前は以前やっちゃ場があった。そこから出る段ボールを集めるリヤカーを引いた汚いおやじたちがそこかしこにいた。おやじたちはリヤカーに目一杯段ボールを積み、前屈みになって重いリヤカーを引いていた。いつも通行人のじゃまをしていた。しかしこうも駅前が衛生的になってしまうと、居心地が悪いのか、最近はその姿もあまり見かけなくなった。
 歩道を我が物顔でリヤカーを引き、疲れればどこでも止める。中にはリヤカーを住み処にして寝ていた。お店をやっていた頃は、こうしたおやじが店の前にリヤカーを止めるものだから、営業妨害され、よく喧嘩をしたものだ。
 オタクにしても、リヤカーを引くおやじにしても、彼らが秋葉原にいたのは、秋葉原が今と違いどこか薄暗いところがあったからここにいられたのだろう。
 私は消毒されて、健康的で、むやみに明るい街というのはどんなものかと思っている。モダンなビルが建ち並ぶところを歩いていると、妙に疲れてくる。日本の伝統文化である“陰翳礼讚”はどこへ行っちゃったんだろうと思っちゃうのだ。そういう私の方が異常なのだろうか?

trackbacks

trackbackURL:

comments

comment form

(日々是好日 にはじめてコメントされる場合、不適切なコメントを防止するため、掲載前に管理者が内容を確認しています。適切なコメントと判断した場合コメントは直ちに表示されますので、再度コメントを投稿する必要はありません。)

comment form