2009年05月24日
ルーヴル美術館展と上野にて
昨日は土曜日で通常休みなのだけれど、午後から人と会う約束をしていたので出社した。時間は二時の約束なので、それまでは上野のでやっている「ルーヴル美術館展」へ行ってみた。今回は17世紀ヨーロッパ絵画ということで、基本的に私は興味がなかったのだけれど、先日テレビでジョルジュ・ド・ラ・トゥールの「大工の聖ヨセフ」を見てその絵に魅了されてしまい、どうしても実物を見たくなったのだ。
土曜日ということでたぶん混んでいると思われたので、開館間際に上野に着いたのだが、もう20分待ちの状態であった。どうしてもルーブルというと日本人は憧れるのか、いささか不思議なのだけれど、とにかくばあさん連中が多い。しかも何人かつるんで、わいわいがやがややっていて、本当に絵を鑑賞に来ているのかと言いたくなる。
しかも音声ガイドという絵の鑑賞に役立つ解説が聞けるものを持って、聴きながらだから余計に先に進まないのだ。そんなものをここで聴くなよ、と正直思う。音声ガイドがなければ絵を鑑賞できない方がおかしい気がする。何のためにここに来たのか疑問に思っちゃうね。
例によってフェルメールの「レースを編む女」の前は人だかりで、なかなか先に進めない。
この絵、24×21センチの小品なので、遠くから見るとよく見えない。日本人のフェルメール好きは有名で仕方がないのだろうけど、私もフェルメールが好きなので仕方なしに列に並んで絵の前に行けるよう順番を待っていたのだが、ちっとも先に進まない。ある程度近くに行った時点で、絵を見て、列を離れる。
そのためか斜向かいにレンブラントの「縁なし帽を被り、金の鎖を付けた自画像」は空いていて、絵の前までじっくり眺める。レンブラントも好きなのだが自画像はあまり興味はない。
ベラスケスの「王女マルガリータの肖像」もある。遠くからなんか見覚えのある肖像が見える。
“あれ、デカルトじゃないか?”と絵の近くまで行ってみると、「ルネ・デカルトの肖像」とある。小うるさそうなおやじ顔である。
とにかくラ・トゥールの「大工の聖ヨセフ」を見たいので、後はざっくりと眺めていく。あった。これだ!
この絵よく見ると、右にいるイエスがローソクを手にかざしている部分は通常あり得ない。かざしている手が透けるほどローソクの炎が強いということは、よほど火力が強いことになる。熱くてとてもじゃないがローソクに手をかざせるわけがない。そんな不自然さがあるのだけれど、よく考えなければそれを感じさせない。静寂さの中にも荘厳さを感じてしまう。イエスの顔がローソクで照らされる一方ヨセフの身体は薄暗い。かろうじてヨセフの顔のみがイエスの持つローソクの明かりで照らされるだけである。そのまなざしが無言の何かをイエスに語りかけている感じがする。そうなのだ。無言の親子が何かで通じている。そんな思いを感じるのである。それを力強い父のまなざしと、幼い子のいかにもあどけない目が語っている。力強い父、幼い子が、たった一本のローソクで暗闇と明かりのように対照的に描かれる。
幸いそれほど人だかりはなかったので、しばらくここにいた。これは実物を見てよかった。
外に出ると、さっき入場したときより多くの人が並んで入場を待っているのが見えた。よかった早めに来て。庭にロダンの「考える人」の鋳造作品が見えたので、デジカメを取り出し写す。すぐ近くにあった「カレーの市民」もついで写す。先には「地獄の門」も見えるが、暑かったので帰ることにした。
このまま西郷さんの銅像があるところまで歩く。以前来たときデジカメを持ってこなかったので、ネットで転がっている写真を使用したのだが、今度は持っているので撮っておこうと思ったのだ。
しかしこの銅像を眺めていると、西郷の奥さんが「主人はあんなみすぼらしい格好はしていません」と言ったというのがよくわかる気がする。
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なんでこちらの方に来たかというと、松竹デパートにある古本屋さんに来たかったからである。松竹デパートといっても、ほとんど崩れ落ちそうな汚いビル。建てられてからそのままという感じだ。昭和レトロ感漂う雑多なビルといった感じ。こんなところに古本屋さんがあるのかなと思いつつ、中に入ると確かにある。しかしその未整理さにあきれてしまう。ここには整理整頓という言葉は存在しないようだ。市場で買い入れた束になった古本を一気にぶちまけた感じで、平台には各社文庫、全集、エロ雑誌が一緒になっている。よく探せばお宝があるのかもしれないが、さすがに探す気にはなれなかった。というか、もうちょっと整理してよと言いたくなっちゃう。さっさと諦め、駅に向かう。
トイレに行きたくなり、歩いていたらなんか新しい駅ビルの中に入った。ここだけは上野じゃない感じ。用を済ましちょっと歩いていると、明正堂さんがある。上野の本屋さんといえば明正堂さんなのだが、ここもビル同様小綺麗でしゃれた感じにしてある。ここで一冊本を買った。本に付けてくれたカバーを見て、そうそうこんなカバーだったと懐かしかったが、でも昔から本のサイズに合わせた、折り込みのないカバーだったかなぁ。これじゃカバーというよりは包装紙だ。
さすが上野といことで、雑誌「谷根千」のバックナンバーが揃っている。しゃれたブックカバーがあって、文庫本サイズのものを買おうかなと思ったがやめた。
店員はヨドバシの有隣堂のレジにいる奴と同じ格好をしている。最近本屋の店員は白いシャツと黒のズボン、そこに黒のエプロンを着けた奴がトレンドになっているのかなぁ~。確かに書泉さんのばあさんくさい制服にスニーカーという格好(男はじじくさいポロシャツにスニーカー)より、今風だけれどね。あれ東京堂の大橋社長に言わせると“書泉スタイル”というらしい。
レジで並んでいると手を挙げてこちらへどうぞと誘導する。あれ、なんか頭きませんか?偉そうに誘導しやがってといつも思うのですけれど・・・・。時たま同時に二人手を挙げて“こちらへどうぞ”というときがある。そんなときどっちへ行けばいいんだと一瞬悩むこともある。
時計を見るといい時間になっているので、事務所に向かった。
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- by kmoto
- at 07:46
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