2009年05月09日

思うままに その13

 連休が終わり、一週間ぶりに秋葉にあるブックオフに仕事の帰りによる。ここには帰り道の途中ということもあって、一週間に一回は寄っている。私は最初ここのお店は場所柄仕入れより売りの方が多いだろうから、この店がうまくいくかどうかは仕入れがうまくできるかどうかにかかっていると書いたことがある。詳しいことがわからないけれど、たぶんここは他店から仕入れたものを本部が管理して、この店に回しているんじゃないかと思っている。そのため結構面白い本が出てくる。だからここの棚を見るのが私には楽しい。しかも他のお店がセールでやる500円以上の本が一律500円というのが、ここでは文芸本に関してはすべて500円となっているのがうれしい。
 また105円の棚も捨てがたい。他店から仕入れ本がここに回ってくるためか、結構お宝があるのだ。ここには古い本が時間が経っているということで105円になっているものが多い。しかしたとえば文庫では知っているけど、親本の単行本はどんなやつなんだろうかと見ることができるのだ。買いはしないけれど、時たま文庫で知った書名を棚で見つけると、手にとってしまう。
 今日は私が持っていない阿刀田さんの本と山口瞳さんの単行本を二冊見つけ、早速購入する。単行本二冊で210円である。寄ってみてよかった。

 そのまま書泉さんに寄る。最近感じるのだけれど、書泉が汚いし、暗い。笑っちゃうのが、秋葉原駅から岩本町へ行く途中、書泉の横側がどっと見えるのだが、そこに「書泉ブックタワー」と縦に大きな看板がある。その看板の「ク」が落ちちゃっているのだ。だから「書泉ブッタワー」となっている。なんか今にも倒れそうな感じである。これに気がついたのは先月半ばだったかな?それでももうすぐ一ヶ月近くたつのにそのままになっている。昔あった書泉のふんどしビラじゃなくて、旗もなくなっちゃって、ポールだけが出ている。外灯の電球や入り口近くにある看板の電球も切れていて、薄暗い。ビルそのものも汚れている。ビル掃除はそう簡単にできないだろうけど、電球ぐらい取り替えることぐらいできるんじゃないかなんて思うのだけれど・・・。でもまずはあの「ブッタワー」をなんとかせんとまずいんとちゃう?
 店の中の電球も切れているときが結構ある。もともと棚の近くある照明が暗かったのに、余計に暗い。そして奥にあるレジには店員がいないことが多く、いても中にあるノートパソコンで何かやっていて、接客する態度じゃない。店員がいないものだからレジにの中が丸見え。それが汚いこと汚いこと。
 そして一番気になるのが、在庫が薄くなってきたこと。今までは棚にぎっしりと新刊があったのに、面差しにして明らかに在庫を減らしているといった感じだ。これをやると確かに見栄えがいいときもあるが、ここでは暗さもあってかえって薄ら寒い感じがしてしまう。はっきり言っちゃうと、ここの棚よりブックオフの方が魅力的だ。「この店、大丈夫なのかな?」と思う。なんか自分たちが閉店というたどってきた道によく似ているのだ。
 東洋経済の「単店売上ランキング2008年度」によると、有隣堂ヨドバシAKIBA店が全国で26位。伸張率104.0%と秋葉原界隈の新刊書店では一人勝ちのようだ。ブックファースト一年もたたずにさっさと撤退しちゃったしね。

 今日ブックオフで買ってきた本の中にグリーティングカードが入っていた。もらいものお礼とお返しを送ったことが書かれている。たぶん受けとられた方が、読んでいたこの本にカードを挟みっぱなしにして忘れちゃったんだろう。そしてそのままブックオフに本ごと売っちゃったというところか・・・。
 古本には時たま前の持ち主が挟んだものがそのままになっている時がある。私も何度かそんなものを手にした。けれどこういうのってなんか人の私生活を覗いちゃったみたいで、少々困る。結局前の持ち主も忘れちゃっているのだから、そのまま始末しても問題はあるまい。

 どうでもいいことばかり書いてきたから、最後にもう一つ。書店組合から倒産した出版社の情報がFAXで流れてくる。先日雄鳥社の自己破産情報が流れてきてちょっと驚いちゃった。あの手芸の老舗も潰れちゃう世の中なんだなと思った次第だ。そして先日就職問題集を出している一橋出版も破産したというFAXが入った。
 どうしてこんな潰れた出版社の情報が書店に回るかというと、お店に置いてある委託の本が返品できなくなるからだ。そうなるとそれらの本は売れ残った場合不良在庫となるので、慌てて返品することなる。いつ売れるかわからないから、そんなリスクを負うよりはさっさと返品しちゃった方が安全だからだ。
 しかし委託商品には返品期限があって、その期限を過ぎたものは返品を受け付けてくれない。だからFAXで流れてくる情報には返品可能本のリストが載っている。
 ここで問題なのはこのリストに載っていない在庫本である。書店側は出版社の営業との口約束とそれまでいつでも返品を取ってくれた慣例で、“フリー入帳”の本だと思って在庫しておいたのに、それが期限切れ本として返品を取ってくれなくなったのである。これが問題となっているのである。行き先のない本が書店側の持ち出しとなってしまうのである。
 「全国書店新聞」の5月1日号にはこの業界用語の“フリー入帳”が取次には該当用語としてないと返答されたとあった。つまり業界の慣用としてそういう行為は一部にはあるが、正式な商業取引じゃないよということらしい。
 “へぇ~、そうなんだ”と思ったが、昔日販の仲良かった担当者がよく“これ、フリー入帳ですから”と言っていたのを思い出すんだけれどね・・・。
 出版社がしっかりしておれば、まぁいいや取ってやれよとなったかもしれないが、潰れた出版社にこれ以上の負債を背負うことなど出来やしないということなんだろう。書店業もますます難しい時代にはいったもんだと思っちゃうね。

 これで終わりにしようと思い、一時保存して、メールを確認したら、契約しているプロバイダーから「月額基本料金が毎月1,155円お得に!」という案内メールがあった。普段プロバイダーやパソコン関係のダイレクトメールなど吹っ飛ばしてしまうのだけれど、今回偶然目に付いた。“おおっ!いいじゃん”と思い、早速記載されているURLのところへ行って内容を確認する。要は二年間今のプロバイダー契約を続けてくれることを条件に割り引きサービスをしますということらしい。別に今のプロバイダーに不満もある訳じゃないし、変更も考えていないので、月々のランニングコストが安くなるのは有り難い。しかも契約すれば一万円の商品券もくれるとある。なんだか信じられないけれど、商品券はともかくとしてネットの経費が安くなるのらいいということで、そのまま契約する。料金は7月から安くなるらしい。
 この世界も顧客の奪い合いが激しい世界なんだろうか?とにかくどこでもお客の獲得のためには、そして獲得したお客を離さないためには、身を削ってでもサービスしなきゃならなくなっているのだろう。

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