2009年06月20日

取り置きサービス

 今読んでいる本の中に幕末あったお玉ヶ池の種痘所ことが書いてあって、それが火事で焼けて下谷和泉橋通りに移ったとある。お玉ヶ池というのはどこにあったのか、そして下谷和泉橋通りってどこなのか知りたかった。
 以前司馬遼太郎さんの本の時も調べた記憶がある。ただあのときは時間がなくて、中途半端でやめてしまった。今回多少時間があったので、ネットでじっくり調べて回った。(このあたり、昔のように図書館などで調べる時代とは、かなり違うね)
 いろいろなサイトを巡るうちに面白そうな本を見つけた。今度はそれの方が気になってしまい、その本の情報を調べていた。調べて内容のことを知ると、無性にその本が読みたくなった。ちょうどその前にアマゾンで本を注文したばかりだったので、一緒に注文すればよかったかなと後悔するが、とにかく読みたい気持ちが強かったので、再度アマゾンサイトへ行ってその本を注文しようと思った。
 けれど何度やってもアマゾンではその本は中古品しかない。あれ、おかしいな?さっき、紀伊國屋書店のサイトでは新刊書として手に入るのに、アマゾンでは在庫がないことになっている。中古品でもかまわないのだけれど、それほど安くない。送料と手数料を考えると新刊より値段が高くなりそうだ。
 だったら紀伊國屋書店で買えばいいと思うのだが、ここは5,000円以上買わないと送料が無料にならない。
 帰りに天下の有隣堂によってみる。検索機で在庫を確認すると、“在庫あり”とあり、棚番号を教えてくれる。棚番号を覚えてその棚に行ってみて、探してみるが見あたらない。これでも私は書店員を長いことやっていたから、棚の本を探すのはプロだと自認していた。しかし書店員を辞めて時間もたっているし、視力も落ちているし、見落としているかもしれない。何度か探してみたがやはりない。
 たまたま有隣堂のねえちゃんがいたので、検索機ではこの本はここにあると書いてあったが、どうも棚を探しても見あたらない。他に在庫がありますか?」と聞いてみる。結局なかった。検索機のデータが更新されていなかったのだろう。

やれやれ。

紀伊國屋書店では在庫があるがアマゾンでは在庫がない。

検索機では“在庫あり”となっているのに、実際は在庫がない。

なんかこの本、曰わく付きの本だな。

 私はこうなってくると意地でも探したくなってくる。たまたま神保町に行く用事があったので、三省堂で在庫を確認してみる。三省堂本店の在庫を今はネットで確認できるのだ。以前それで在庫を確認したことがあった。自分のパソコンが三省堂本店の在庫確認の端末になるのである。
 で、三省堂のサイトに行ってみると、“お取り置きサービス”というのがある。要は探している本のここに入力して、在庫があるかどうか、あれば取り置きしてくれるというものだ。面白いじゃないか!さっそく利用してみる。すると次のようなメールが届く
 

○○○○様

三省堂書店お取り置きサービスをご利用いただきありがとうございます。
このメールは送信いただいた内容をご確認いただくためにお送りしています。
お取り置きの完了をお伝えするメールではございません。
ご希望の書籍の在庫を確認するまで、もうしばらくお待ちください。

ただ今、お取り置きリクエストをお預かりいたしました。店頭の在庫を確認した上で、お渡し可能かどうかを24時間以内にメールでお知らせします。
ただし休業日の場合には翌営業日になります。

<書籍の在庫確認について>
書籍の在庫情報は1日1回の更新で、在庫情報が正確でない場合もございます。

ご注文のタイミングにより品切れ等の理由により、お取り置きできない場合もございます。あらかじめご了承いただきたくお願い申し上げます。

※本メールは送信専用のアドレスから送信しております。
ご返信にはお答えできませんので、予めご了承ください。
お電話でお問い合わせの際はインターネット取り置きとお伝えください。

三省堂書店 神保町本店1階
info_torioki@books-sanseido.co.jp
TEL:03-3233-3312
営業時間 10:00~20:00

 ふ~ん。なんか不思議だ。在庫管理やお客とのやりとりはデジタル化しているのに、本の在庫確認は人の目と手で行われているんだ。

 「お~い、また取り置きのメールが来ているぞ」

 「は~い」

 「まったく面倒だな~。自分で探せよ」(ここは声を出さない)

 「今日は多いな。どれどれ?え~っと、この本はどこだ。あの棚か」

 トコトコトコ(キャスターを動かす音)
 
 「う~と、どれどれ。あったこれか!何の本だこれは? ふ~ん変わった本だ」

 など、本を探している光景が目に浮かぶ。そして再度メールが届く。

○○○○様

三省堂書店お取り置きサービスをご利用いただきありがとうございます。
下記商品は在庫がございましたのでお取り置きいたしました。

---------------------
【リクエスト商品】

〈お玉ケ池〉散策
中央公論事業出版
978-4-89514-312-7
1,890円(参考税込価格)

---------------------

【受付番号】 R0906190060E
【リクエスト日時】 2009年06月19日11時24分
【お取り置き店舗】 神保町本店1階

---------------------

ご来店をお待ち申し上げております。

お取り置き期間はリクエスト日からお取り置き日を含めて11日間です。

※本メールは送信専用のアドレスから送信しております。
ご返信にはお答えできませんので、予めご了承ください。

三省堂書店 神保町本店1階
info_torioki@books-sanseido.co.jp
TEL:03-3233-3312
営業時間 10:00~20:00


 これをプリントアウトして、レジで見せると後ろにあるロッカーから本を引っ張り出し、「こちらですか?中身を確認いたしますか?」と聞かれる。中身を確認して違うといって、「いいや」と言って買わずに帰る客がいるんだろうか?でも、きっといるんだろうな。手間をかけさせておいて、いらないと平気で言えるやつが。
 私は問題の本をやっと手に入れ、おお、これじゃとニヤニヤして地下鉄の駅に向かう。

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